外国語の学習アプリのひとつであるDuolingo(ドウリンゴ)。
Duolingoは、英語をはじめ、中国語や韓国語、イタリア語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ヘブライ語などなど、ユーザーにあらゆる言語の学習環境を提供している。
(2016年の時点では59ヶ国の言語を提供中)
ユーザーの学習効果を最適化する仕組みに加えて、学習意欲をたもつ工夫が施されているため、全世界で1億2000万を超える人たちがDuolingoで外国語を学習している!(※2020年9月の調べでは5億人超がDuolingoで外国語を学習している)
ではDuolingoで外国語を学習すると、一体どの程度、語学力は身につくのだろうか?
いま筆者はDuolingoで中国語を学習している。つい先日、中国語の学習記録が60日間を経過したため、この60日間の達成レベルを「リスニング」「スピーキング」「ライティング」「リーディング」の4技能に分けて紹介したい。
Duolingoで中国語を学習して達成したレベル【60日間】
ちょうど1ヶ月前の日記に『Duolingoで中国語を学習して達成したレベル【30日間】』がある。「30日間の学習記録」と「60日間の学習記録」を比較してみると、中国語が緩やかだけれども上達していることが見てとれる。
Duolingoで中国語を60日間学習したといっても、時間に換算すると、平均して1日に1時間30分は学習しているため、総学習時間はおよそ90時間である。(おそらく100時間以上は学習している)
「1日30分間の学習」と「1日1時間30分の学習」とでは、学習量の隔たりは大きい。60日間で学習時間の開きは60時間となる!
そのため、「60日間の学習」として捉えるのではなく、「90時間の学習」として捉え、この時間で〈Duolingoで学習して〉達成できる中国語のレベルを想定していただきたい。
1. 中国語のリスニング
Duolingoでは、単元のレベルが1から2に3に上がっても、出題される単語はほぼ同じである。
それがために新しく覚えた中国語の単語の数は30日前と比較しても同じ程度である。
しかし同じ単語、同じ文章をなんどもリスニングすることによって、その単語や文章を聞いてすぐに、それがなにを言い表しているのかが思い浮かぶようになる。
やはりリスニングはーー中国語であれ英語であれーーくり返し聴くことが上達のコツであると思われる。とはいえ、もちろん聞き流しでは中国語は一向に上達しない。単語や文章の意味の理解が済んでいる中国語を(頭でイメージしながら)リスニングすることが上達のコツなのだろう。
具体的な中国語の(リスニングの)レベルは、単語の結びつきが5語ほどの文章であり、なおかつ既知の単語で文章が構成されていれば、聴いてすぐに理解できる(ようになる!)
2. 中国語のスピーキング
中国語のスピーキングは発音が重要である。30日前に筆者はある友人(Mさん)に中国語で話しかけてみたが、一向に筆者の中国語を理解してもらえなかった。2回3回と同じことを話してようやく理解してもらえた。それが筆者の発音のレベルであった。
しかし、60日間が経過したあと、友人Mに筆者の中国語の発音を聞いてもらった。
そしたら「あんた(中国語の)発音ずいぶんよくなたね!」とほめられた。
筆者が話す中国語を苦もなく理解してもらえたのである。
このとき話したのは
ということであり、理由と感情を述べ表している。
上記のように「感情の表現」は簡単であるが、「理由の表現」は、それが具に深い理由であれば、まだまだ思うような表現がし尽くせず、困難であり不如意を感じている。
3. 中国語のライティング
Duolingoはライティングの学習環境を提供していない。
だから筆者の中国語のライティング力は一向に向上しておらず停滞している。
ライティング力が身についていないとはいえ、予測変換機能のある電子機器を使えば、中国語のライティングはスピーキングと同様におこなえる。
しかし予測変換機能のない、白い紙の上にペンで中国語を書く、ということになると、筆者のライティング力は自己紹介の文章ですら書けない。
Duolingoで中国語のライティング力を向上させるためには、Duolingoで学習した単語や文章を紙に書くほかはない。
4. 中国語のリーディング
4技能のなかでも、もっとも成長したと実感できるのは「リーディング」である。
中華料理店では、ほぼすべての中国語の表記の料理名が読める(それがなにを表しているのか、どんな発音であるのかを理解している)。
また中国のアニメ『宝蓮灯』を視聴して、その字幕を見ると30日前に視聴したときよりも読める単語が増えていた。
しかしこれは中国語の語彙が増えたことを意味するのではなく、すでにDuolingoで学習した語彙が定着したことを意味している。
また、日本語の漢字が目に入るとき、ときどきその日本語と中国語の発音(拼音)の一致を試みて表現することもできる。たとえば「表現」という漢字が目に入れば「ビャオシエン」というように。
漢文の理解がすすむ
成長するのは4技能だけではない。漢文の理解力も身につく!
このごろ筆者は漢文の本を買った。
漢文とは古い中国語(古典語)のことで、また日本人が古い中国語をとり入れて書いた文章のことを示している。
買った本に書かれている漢文を眺めてみる。すると、驚くことかどうかはわからないが、漢文が読めるのである!
もっとも、これは程度の低い簡単な漢文の話なのだが。
※Duolingoで学習する中国語は「現代中国語」
中国文化の理解
ところで中国語を学習すると、実践において(会話において)中国語を使いたくなる。
なぜなら知識を開陳することは(一種の自己実現は)人間にとって快であるから。
だから中国語を学習する人はーーみずからの能力を早く試したいがためにーー中国人を貴重な存在として捉えることになる。
つまり外国語の学習は、異文化を理解するための、多文化共生社会を構築するための肝心かなめの要素として機能するのである。
異文化を理解する
しかし異文化を理解するとは一体どういうことだろう!
文化とは「カルチャー(耕された)」の意である。その国の、その人の歴史的出自・来歴を意味している。
それを理解する。つまり〈中国文化を理解することは〉中国の歴史や宗教、習慣、価値観、これらを束ねる言語、そして人を理解すること。そして文化はある人の思考態度にも浸透しているから、その思考態度を理解することも含まれる。
いまのわたしに異文化理解について論じる力はないけれども、たしかに言えることは異文化理解によって開かれる視野(可能性)は深淵で広大である、ということである。
まとめ
「語学ができる」とは、なにもペラペラと流麗に外国語を話すことを意味するのではない。
その国の文化を理解して、理解した文化を背景とした言語を話して、はじめて「語学ができる」といえるのである。
異文化理解力は、わたしたちの母語である日本語力に依拠している。そのため日本語力が欠けていれば、一向に異文化理解は深まらず、また一向に外国語は上達しないのである。
だから英語であれ中国語であれ、なにか外国語力に伸び悩みを感じていれば、まずは日本語力をみがくことが肝心なのである。
現在 Duolingoは59ヶ国語以上の言語の学習環境を無料で提供している。
英語、中国語、韓国語、ロシア語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ヘブライ語……あらゆる言語が無料で学習できる。
少ない時間で学習効果が最大化される最適な環境が整えられており、全世界で1億2000万人以上もの人がDuolingoを使って外国語を学習している。
(※2020年9月の調べでは5億人超)
中国語の基礎を固めたい人へ、筆者はDuolingoで学習することを強くおすすめしたい!(ここから筆者と友だちになれます)
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